看護師の単発派遣とは?

健診の看護師求人派遣

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看護師が派遣で働く場合、まず派遣会社に登録し、仲介のもと病院や施設などに従事するのですが、その雇用形態のなかに「単発」と呼ばれる1日単位での働き方があります。

一般病棟で常勤として働いている看護師には、1日だけの仕事というのは想像がつかないかもしれません。

では、看護師の単発派遣とは一体どんな仕事を行っているのでしょうか?メリットデメリットを踏まえながらご紹介しようと思います。

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看護師の単発派遣とは

看護師の単発派遣は、最短で1日、最長で30日の短期間勤務することを指すので、その都度仕事内容や勤務時間、職場が違います。

2012年の派遣法改正によって、看護師の業種でも単発派遣が禁止となりましたが、下記の例外に当てはまる場合は、単発で働くことができます。

単発の派遣が認められる場合

  • 60歳以上の方の派遣
  • 雇用保険が適用されていない学生の派遣
  • 本業収入500万円以上の方の副業としての派遣
  • 世帯収入500万円以上で世帯主以外の方の派遣

派遣会社に登録する際、単発を希望すると、上記の対象かどうかの確認をとります。

病棟などで看護師として働いてき人が単発派遣をやってみたいという場合は、前年の収入が500万円以上であるか、世帯収入が500万円以上であるという証明が必要となりますので、狭き門かもしれません。

単発派遣のメリット

自分の都合に合わせて働ける

単発派遣の良いところは、なんといっても自分の都合に合わせて働き方を選べるところでしょう。

週に数回だけ働きたい、本業とのWワークとして空いた時間だけ働きたい、午前だけ・午後だけ働きたい、など、家事や趣味の時間を確保しながら、働く時間を選ぶことができます。

また、勤務時間も契約で決まっているため、残業がほとんどないこともワークライフバランスをとりやすい働き方といえます。

時給が高い

派遣看護師の時給は、比較的高く設定されています。時給相場は一般的な派遣社員よりも高めで、だいたい2000円前後となっています。

これは、常勤の看護師と比較しても、時給換算で遜色ないと思われます。

色々な看護現場を体験できる

派遣では、病棟や外来では経験できないような現場で、看護師として働くことができます。

看護師の仕事にも色々あるのは知っているけど、デイサービスや老人ホーム、ツアーナースなどは経験したことがない、という方も多いのではないでしょうか。

忙しさに追われて、患者さん一人一人とゆっくり関わる時間がない。というようなことは比較的少なく、利用者さんたちとお話しながら、観察やケアにあたることができます。

人間関係の問題が少ない

正社員として長く勤めた事のある方は、人間関係のもつれから、職場がギスギスとしてしまった経験はないでしょうか?

単発派遣の場合、長くても30日で契約が終了するため、たとえ性格の合わないスタッフがいたとしても、気楽に働くことができるので、ストレスになりづらいです。

責任が重くない

単発派遣の場合、「何かあったときのため」に看護師を雇っていることが多いため、責任の大きくなるような業務は、あまり割り当てられません。

急変などがない限りは看護師としてのスキルを発揮することは少ないでしょう。

単発派遣のデメリット

安定して仕事ができない

自分の都合で働き方を決められる単発派遣ですが、思う通りの求人が常にあるわけではありません。

たとえば明日働きたいと思っても、通勤時間や勤務時間を考える、働くのが難しい求人しか出ていないこともあります。

稼いでおきたいと思っても、その通りに仕事が入るとは限らないので、収入面で安定しないのは大きなデメリットと言えます。

社会保険や雇用保険に入れない

派遣で社会保険が適応されるには、「2カ月を超える雇用契約」「1日または1週間の労働時間、および1カ月の労働日数が通常労働者の4分の3以上」という条件があります。

また、雇用保険に関しては「31日以上の雇用見込みがある」「1週間当たりの所定労働時間が20時間以上である」という条件があります。

単発派遣のみで働く場合は、これらの条件に当てはまることはほぼありませんので、社会保険や雇用保険は適応されません。

国民健康保険に加入するか、前職の社会保険の任意継続手続きを行う必要があり、国民年金にも自分で加入します。

ちなみに、社会保険の任意加入については、退職後20日以内に手続きを行わなくてはならないので、注意が必要です。

派遣先の扱いが悪いことがある

単発派遣は、悪く言えば「その場しのぎ」のような存在であることもあります。

デイサービスなどは常駐看護師がいなくてはいけませんが、どうしても雇用している看護師の都合がつかない場合など、「看護師の資格があれば誰でも良い」という考えで求人を出す施設もあるからです。

これらの理由から、派遣される施設によってはあまり良くない扱いを受けることもあります。 もちろん、とても円満に仕事させていただける施設も多いです。

看護師のスキルアップは期待できない

単発派遣の場合はその日限りということも多く、責任の重い業務は割り当てられませんから、あまり多くの看護スキルを発揮する機会はありません。

色々な職場を経験することはできますが、看護師の技術を磨きたいという人には向かないでしょう。

患者さんや利用者さんの情報がないまま業務にあたる

責任の重い業務が割り当てられることは少ないですが、胃ろうによる食事の準備やインスリン注射など、相手に合わせた看護業務は求められます。

また、バイタルサイン測定なども、任されることの多い業務です。

業務は初めてお会いする患者さんや利用者さんであることが多いため、相手の情報がないまま看護を行うこともよくあります。

病院や施設によっては情報がまとめてあり、情報収集の時間を設けてくれることもありますが、すべてを一度に把握するのは難しいです。

血圧1つとっても、「いつも高いのか」、「今日だけ高いのか」判断が難しく、更衣を行おうとしても、麻痺があるかどうかすら分からないことも多いです。

情報が少ないまま不安を抱えて働かなければいけないので、少しでもおかしいと思ったら、すぐに派遣先のスタッフに報告・確認することが大切で、小さな異常にも気付ける観察力が必要になります。

単発派遣の業務内容

では、実際に単発で派遣を行う際には、どのような業務が多いのでしょうか?

デイサービス

デイサービスの求人は多いです。

デイサービスでの役割は、主に健康管理が中心となり、単発派遣の看護師でも働きやすい職場です。

バイタルサイン測定や入浴介助、更衣、胃ろう管理を含めた食事介助、創傷処置や軟膏塗布、服薬管理、吸引などが主な業務になります。

デイサービスは、施設や曜日によって介護度や利用人数が違うため、働く前に確認することをお勧めします。

老人ホーム・ショートステイ

有料老人ホームや特別養護老人ホーム、ショートステイも多く求人があります。これらの場合は夜勤の単発求人も出ていることがあります。

夜勤では健康管理業務のほか、緊急時の対応が求められますが、介護士が日常生活の世話をすることが多く、急変がなければ業務量は多くないでしょう。

日勤の場合は入浴介助や食事介助などの業務が多いです。

老人ホームには常勤の看護師もいるため、その方たちに指示を仰ぐことが基本ですが、介護士の指示に従って動くこともよくあります。

日勤の場合も急変などがなければ多くを任されることはありませんが、時々採血やインスリン注射、吸引などを頼まれることもあるようです。

クリニック

クリニックの求人は地域にもよると思いますが、少なからずあります。

業務量は多い可能性が高く、忙しいクリニックでは休憩時間も規定通りに取れず、残業を行うこともあります。

主な業務内容は採血や心電図などの検査ですが、これらを日に何人もこなさなくてはならないため、クリニック側は即戦力としてある程度の経験がある看護師を、求めていることが多いです。

巡回(訪問)入浴

巡回入浴の求人はとても多いです。事業所によっては常勤看護師より派遣看護師の方が多いこともあるほどです。

巡回入浴は他の施設への派遣より時給が高いことが多く、稼ぎたい派遣看護師には人気がありますが、その分体力的に大変な業務です。

ほとんどが看護師1人と介護士2人体制で、夏は暑く、冬は寒い中、高層でもエレベーターのないお宅には階段を使用して訪問します。

家族が入浴させるには大変な利用者さんを入浴させる事が目的ですから、当然力仕事になりますし、ご自宅での介助なのでご家族の目も気になります。

看護師は入浴介助の他、更衣、バイタルサイン測定、皮膚の観察、軟膏塗布や創傷処置などの業務を任され、それぞれ記録も行います。

ツアーナース、イベントナース

ツアーナースやイベントナースの求人はあまりありませんが、とても人気があります。

ツアーナースは添乗看護師とも呼ばれ、観察の対象となる方たちに同行して健康管理や緊急時の対応を行います。学校の修学旅行や部活の合宿などが多いようです。

イベントナースは、コンサートや企業イベント、スポーツ大会などで待機し、緊急時の対応を行います。大きなイベントのことが多く、東京や大阪など、主要都市での求人が多いです。

いずれも一定時間、同行または待機し、急な怪我や病気があれば処置や看護にあたり、必要時に救急車に同乗するなどの対応が求められます。

逆を言えば、何もなければ同行・待機しているだけでお給料がもらえるということです。

ツアーナースの場合は、特に旅行に行った上にお給料がもらえる、という理由でとても人気があります。

その他

求人数はあまり多くないのですが、検診も人気です。学校や企業、巡回検診車などの検診で、採血や検査の介助を行います。

また、産業看護師の求人もまれにあるようです。企業の医務室や診療所で、主に従業員のメンタルケアを行います。

まとめ

看護師の単発派遣について、業務内容とメリット・デメリットを紹介しました。

病棟勤務で心身ともに疲弊しているなら、単発派遣は自分の心身と時間の都合に合わせて働けるため、良い働き方だと思います。

仕事が思い通りに入らないこともありますが、病棟時代よりは気持ちが楽だと思いますし、体の辛さに悩まされることも減るはずです。

うまく使えば疲れきった看護師のリフレッシュとして、大きな役割を果たすと思いますので、自分に合った派遣会社を見つけて、働いてみてください。

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フローレンス編集部

国家資格を持った三十代の医療従事者。転職を何度も経験しているので、自身の就職活動での体験を元に、看護師さんに役立つ転職情報やメンタルケアの方法などを紹介しています。

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